先日、タワーマンションなど高額な不動産を購入すると相続税を大幅に節税できる現行の仕組みを是正するニュースがありました。
相続税の計算ルールを見直し、実際の購入価格よりも下回りやすい「評価額」を市場価格に近づけるもので、行き過ぎた節税対策をただし、課税の公平性を保つ狙いがあるようです。
不動産の相続税を計算する場合、土地は国税庁が出す「路線価」に基づき評価額を決めますが、路線価は市場価格に比べて低く設定されることが多く、生前に不動産を取得すれば相続税を安く抑えられるとこれまで節税対策に多用されてきました。
例えば、現状では東京都内で築9年の43階建てマンションの23階、約67平方メートルの物件は、市場価格が1億1900万円なのに対し、相続税の評価額は3720万円程度です。
このため、富裕層を中心に節税目的で高額な物件を購入する事例が増えており、制度の見直しに向けた検討が進められていました。
新たなルールでは、建物の築年数や階数をもとに市場価格を算出して、評価額が大きく下回った場合、評価額を市場価格の6割程度に引き上げる!!これは相当な引き上げですよね。
来年にも適用される見通しで、高層階になるほど相続税負担が重くなる可能性があるようです。
マンション節税を巡っては、評価額が市場価格より過度に低いとして、鈴木俊一財務相は27日の閣議後会見で見直しの具体的な内容について「検討段階だ」としつつ「評価額と実勢価格があまりにも乖離(かいり)しているのは不自然だ」と強調していました。